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四柱推命学において、自我を意味する星を比肩と呼ぶ。

流派によってその解釈は異なるものの、高木乗式では蔵干を重視しない。

主に月柱の変通星を重視している。さらに、干支(かんし)すなわち十干(じっかん)十二支を五行図に配置し、運命のバランスを判断する。

月柱が比肩である場合、一度言い出したら後には引けない性格である。

「あとには比肩」と言って覚える。

また他柱も比肩が並ぶと、天元一気と呼ばれる貴格で、比肩一気とも言う。我が道を行くタイプである。

とても個性が強く、それが社会的な影響力をもたらす。協調性に欠けるため、サラリーマンとしての出世は難しいが、独立して何かをやるといい。

私自身、過去に多くの比肩一気を見てきたが、出世した人々は単に頑固なだけでなく、他人の意見を謙虚に聞く姿勢を持っていた。自己の考えに固執する人は、出世はおろか孤独な人生を歩むことになる。

ある漫画家の命式を例に取ってみよう。

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五行図を見ると、比肩に●が4つある。大人しそうに見えて、彼は個性が強く束縛を嫌う傾向がある。

流年が「比肩」で、東京への移住を強く望んでいたが、親は反対していた。

同じ県内に住んでいた私に「息子を引き留めてほしい」と依頼があった。

生まれて初めて受ける占いに緊張していたのか、20歳そこそこの彼は、手相を見る時に差し出す手が震えていたのを、今でもはっきり覚えている。

「М君、東京へ行ったらいい」と、言ってしまった。親は私に「裏切られた」と思ったかもしれないが、彼の幸せを考えたら、他の選択肢はなかった。

喜んだ彼は、帰り際、色紙に得意な少女の顔を描いてくれた。

結果として、東京に移住した後、彼の新作漫画は大ヒットし、少年ジャンプで連載されることになった。

もし私が親の言う通りに彼を引き留めていたら、彼の運命は変わっていたかもしれない。

比肩の星を持つ人に対しては、束縛は避けるべきだ。